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2018/07/18 (Wed) 22:36
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(25)

「ごくり・・」
その時、喉を鳴らすような音が彼女の耳に聞こえた。
パルスイートが音のした方へ恐る恐る眼をやると、なんと長老が刺すようなギラギラとした視線で自分を見つめているのだった。
「ああ・・あ・・嫌・・」
それを見た瞬間、彼女の瞳から大粒の涙がポロポロとあふれ出した。
恐怖と羞恥で膝が震え、最早立っていることさえ出来ず、その場にヘナヘナとへたり込んだ。
「わああああああああああああああっ!御免なさい、私・・私・・出来ませんっ!!」
そして両手で顔を覆った彼女は、最後の抵抗を試みるかの如く、すべてを拒絶するような大声で号泣するのだった。



一方、
神殿内への立ち入りを禁じられた勇者とマーリフは、事の成り行きを見守ることすら出来ず、只々、悶々とした時を過ごしていた・・

2018/07/15 (Sun) 01:50
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(24)

ここまで言われた彼女はもう何も考えられなくなり、あたふたとジャケットの帯を解き始めた。
そして少しの躊躇いの後、前をはだけ、袖から腕を抜いた。
casofpal
元は学校指定で官給品のロングコートタイプのジャケットだが、彼女のかつての学友によってカスタムされたそれは、胸や脚の部分が大胆にカットされており、脱ぎ捨てたところで露出度はそれほど変化は無かった、が、彼女のスレンダーなくせに女の部分は十分過ぎるほど発育した美しいボディラインはしっかりと露わになった。

2018/07/08 (Sun) 21:05
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(23)

「あの、だって、すぐそこで・・長老が見ていますし・・」
「パルスィート様のお姿は、すぐに村人全員に見て頂くことになります。今ここで長老にお立合い頂くことに何の問題がございましょう?」
パルスイートは、全裸のまま村人たちの好奇の目に晒される自分の姿を想像して、背筋が凍るのを感じた。
「あ、あ、あの、私、その、そんなこと・・」
「パルスィート様!!」
「はいっ!」
「お急ぎくださいっ、儀式が遅れて、万一魔神様の怒りを買うようなことがあれば、どんな災いが村に降りかかることやら・・
あなたのせいで村に死人がでる事になってもよいのですか!?」
(死・・死人・・?私の・・せい・・)

2018/07/01 (Sun) 22:50
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(22)

「はい?」
パルスィートは突然の事に、言われたことが理解できなかった、いや理解することを拒絶せざるを得なかった。
「あの、もう一度仰ってください」
「衣服を脱いで、裸におなり下さい」
・ ・・・・・・・
「それは禊(みそぎ)をするとか、体を清めるとかそういった事でしょうか?・・」
「いいえ、そうではありません。禊そのものは先ほどの宴の席でお神酒を飲んで頂きましたので、それで完了しています。簡単に儀式の段取りを説明致しますと、パルスィート様はここで裸になっていただき、目の前の祭壇に仰向けに横たわって頂きます。その後、生贄として魔神様向けのお飾りを施した後に、村人にお披露目する為に村内を一周、皆に魔神様への供物としてのお姿をじっくりと見て頂きます。最後に神輿として担がれたまま魔神様の祠にお届けすることになります」
「な、な、な・・・」
パルスィートは絶句した。儀式の衝撃的な真実を知り、ショックのあまり、しばらく二の句が継げなかった。
「そ、そんな事って・・、そもそも私、裸になるなんて話一言も聞いていませんっ!」
「それはそうです。だって私共が説明する前に、パルスィート様自らが生贄になることをお選びになりました」
「あ、あの、だって、それは・・あぅ・・、あの子たちが可哀想で・・」
もう彼女は完全に取り乱していた、あの時情にほだされて安易に生贄役を引き受けてしまった事を猛烈に後悔したが、すべてが後の祭りだった。

2018/06/24 (Sun) 18:23
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(21)

中に入ったパルスィートはすぐに「ひゃっ」と小さな叫び声をあげた。蝋燭に灯された室内には既に何人かの巫女が待機しており、それぞれが不気味な蛸の面を被っていたからである。
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彼女が視線を床にやると、人ひとりが横たわれる程の大きさの祭壇(というよりは巨大な“まな板”のようにも見える・・)が彼女を威圧するように鎮座していた。祭壇には持ち手が付いており、どうやら神輿のように移動出来る造りになっているらしい。
「あの・・、私、此処で何をすればいいんでしょうか・・・?」
パルスィートは沈黙と恐怖に耐え切れなくなり、恐る恐る聞いてみた。
巫女たちは相変わらず黙ったままで、何も答えなかった。
しばしの沈黙ののち、最初に彼女を案内した老巫女がようやく口を開いた。
「パルスィート様」
「は、はい・・」
「それではここで衣服を脱いで、裸になって下さい」

2018/06/17 (Sun) 00:11
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(20)

「俺達も一緒に行っていいのですか?」
俺がそう尋ねると、
「構いませんが、長老以外の殿方は神殿内には入れませんので外でお待ちください」
と、そう言われてしまった。
(サムスンはまだ戻って来ませんがどうします?)
(いいや、アイツは放っておこう)
俺達は村人たちの間を縫うようにして、村の外れにあるという神殿に向かった。
宴はまだ続いているはずだが、辺りは静まりかえり、なんだか様子がおかしい。パルスィートの方を指差してヒソヒソ話をする者や、中には呆けたような表情で彼女を見つめている者さえいた。
狭い村なので、移動にはそれほど時間はかからなかった。俺達は程なく目的の場所に到着した。神殿とは名ばかりで木造の粗末な造りの建物だった。
「パルスィート様、それでは中へお入りください。勇者様とマーリフ様はここでしばらくお待ちください」
巫女にそう言われて俺達は仕方なくその場で待つことにした。
「それではパルスィート、行って参ります!」
パルは俺達に王国式敬礼をすると、長老と巫女に連れられて、階段を上り、建付の悪い木戸を開けて神殿内に入って行った。

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