FC2ブログ

2016/11/06 (Sun) 07:49
三河安嬢2 ~後日譚(4/4)~

(だから、妖怪ウォッチ使われても、タイまでは行けないんだってば!てゆうかお友達って誰よ、男か?いや流石に彼氏と一緒ン時にこんな写真は送ってこないか?しっかし相変わらずドスケベな体してるよなあ、このコは!)
部下の女子社員の貴重なお宝画像をゲットして、つい顔がニヤけてしまう。
ふと遠くに目をやると、前方に渋滞の原因となっている事故現場が見えてきた。
「あ~あ、ヴェルファイヤがカマ掘られてるわ。」
事故車両をパスすると、一気に車が流れに乗って進みだす。アクセルを踏む足にぐっと力を込める北浜。さっきまでのイライラした気分がウソのようだ。
「よ~し、パパ、ブラック総裁とガチンコで戦っちゃうぞ~」
メール1本で急に上機嫌になった北浜に、奥さんの方は怪訝な表情をしているが、そんな些細なことはどうでもいい。
高速出口である御殿場インターまでこの調子ならあと1時間。久々の営業車でないマイカーでのドライブを楽しむとしよう、
今日はいい1日になりそうだ。

~fin~

2016/11/03 (Thu) 18:06
三河安嬢2 ~後日譚(3/4)~

From✉鈴木 亜希子
Subject お疲れ様です
📝<メモ作成>
所長、お疲れ様です。
連休初日、如何お過ごしですか?
所長の事ですから、会社にいる・・なんてことは流石にないか・・ヾ(- -;)
ちゃんと家族サービスしないとダメですよ?
私の方は、おかげさまで有休を頂きましたので、昨日から現地入りして、今日はお友達とプーケットの透き通るような青いビーチを満喫しています。
もう本当に5泊6日なんて言わず、1ヵ月くらい滞在したいほど、久々の海外リゾートは最高です(*^-゚)v
それでですね・・、大変つまらないものですが、本日のベストショットが撮れましたので、送ります。
普段なら絶対に送らない類の写真ですが、先日は本当に危ないところを助けて頂いたので、ほんのお礼です。
どうぞご笑納ください。
(注、SNSとかで他所にバラまいたりしたら、絶~対ッに駄目ですからね!!ヾ(。`Д´。)ノ)
それではまた、休み明けに会社でお会いしましょう。

“三河安嬢”のアキより

P.S. 現地は思っていたより治安も良くて、お借りした妖怪ウォッチも使わずに済みそうです
___END___

添付image1.JPG

2016/10/29 (Sat) 23:34
三河安嬢2 ~後日譚(2/4)~

Vnnnnnn・・
携帯の着信バイブが鳴ったのが、丁度この時である。
すぐに途切れたので通話で無くて、恐らくメールの受信なのだろう。
プライベートのスマホでは無く、仕事用のガラケだったから、北浜は嫌な予感がした。
(うわ、やべえなあ。お客からのクレームだったら、今更対応できないぞ)
休みの日のメールなんて大概、ろくなものでは無い。
恐る恐る、ガラケの蓋を開く北浜。
「え?」
しかし、メールの送信元は全くの予想外だった。

✉鈴木 亜希子📎

(アキちゃんじゃん!)
安堵とともに、驚いて思わず声が出そうになってしまう。
彼女が、仕事中以外にメールを送ってくる事はまず無い。
増してや休みの日であれば尚更である。
(おいおいおい、海外で豪遊中じゃないんですか、と)
北浜は年甲斐も無く、少しだけドキドキしながらメール本文を開けた。

※たとえ渋滞でも運転中にメールを見るのは止めましょう。

2016/10/23 (Sun) 16:28
三河安嬢2 ~後日譚(1/4)~

あの、怒涛の濱田事業部長による営業所視察から2週間後の連休初日、
北浜は新東名高速上で事故渋滞に巻き込まれていた。
「おい~参ったな、これだから連休は。全くド素人がヤマっ気出して慣れもしないハンドル握るから。素直に旧東名で行きゃよかったよ全く」
彼はただ今、全力家族サービスタイムの真っ最中であった。
小学校2年の長男が不二Qハイランドの期間限定アトラクション「妖怪ウォッチ大ダンジョン~ブラック総裁の野望・マイナス金利城から脱出せよ~」にどうしても行きたいと言うので、車を走らせているのだ。全く“企業戦士にはプライベートタイムなど無い”(本人談)のである。
「サトシくうん、ほら全然進まないよ?やっぱりパパの言った通り、遊園地なんか止めて、近所の健康ランドの方がよかっただろ?」
「駄目だよパパ。パパは僕の妖怪ウォッチ人に貸しちゃったんだから、その代わりに行くって約束したんだからね」
北浜は、長男のそのセリフを聞いて、
(そういやあ妖怪ウォッチ、アキちゃんに貸しっぱなしだったっけ。彼女プーケットに行くとか言ってたな、現地で遊びまくってんのかな?いいよなあ独身OLはお気楽且つフリーダムで)などと亜希子の事を思い出し、少々、毒気づいて見せるのだった。

2016/07/30 (Sat) 20:39
三河安嬢2 ~エロエロ大妖怪・濱田事業部長襲来~  (44)

「お早うございます」
亜希子は続いて北浜にお茶を入れた。
そして、濱田たちがこちらに注目していないのを確かめると、こっそりと北浜の耳元で囁いた。
(所長、昨日は危ない処をありがとうございました)
昨晩現れたダンシングフィッソン族、あれは絶対北浜に間違いない。
そう確信して、彼女はカマをかけてみたのだ。
「さあ、知らないなあ。何のことだろう?」
分かってはいたが、やはりシラを切る北浜。
亜希子はちょっと考えた後、
「所長、コレありがとうございました」と、
鞄の中の妖怪ウォッチを見せた。
「な、俺の言ったとおり、役に立ったろ?」
北浜はわざとらしくドヤ顔でそれに応えて見せた。
「ええ、とっても。よければ、もう少しお借りしててもいいですか?」
「へえ、そりゃまたどうして?」
意外そうな表情を見せる北浜。
「私、次の連休でプーケットに行くんですけど、その時、
護身用に持って行こうかなあって思って」
すると北浜は慌てたように、こう口を滑らせた、
「ええっ、タイまではいくら何でも無理だよおっ!」
亜希子はその言葉を聞いて、プッと吹き出してしまった。
(ふふ所長、意外とウソつけないんだ。
結構カワイイとこあるんだな)

~fin~

2016/07/29 (Fri) 23:08
三河安嬢2 ~エロエロ大妖怪・濱田事業部長襲来~  (43)

翌朝、
意外や事業部長一行は早い時間に営業所に立ち寄った。亜希子が支度を整え、事務所に足を踏み入れたときには、もう若い営業達と談笑していた。
「いや俺、あの後の記憶殆ど無いんだけどさあ、なんかヘンな男出てきたよな?いきなり首絞められて参ったよ全く」
事業部長の言葉はすっかり標準語に戻っていた。
「いや事業部長、それニーブラっすよ。ニーブラされたんすよ。超貴重な体験ッスよ。飲み屋のオネーチャンに話すとウケますよ」
「お、そうかあ?じゃあ今度話してみるかな」
全くヒラ営業達はのん気なものだ。立場が違いすぎて自分の進退には直接関係無いため、臆することなく好き勝手な事を言っている。
「お早うございます」
亜希子は事業部長たちにお茶を出しながら、一応挨拶をした。
「おお~~、アキちゃん!おはよう!また絶対一緒に飲もうね~~!!」
悪びれたそぶりも見せず、能天気に手を振る事業部長。
(な~にがアキちゃんだ!今度は手を握ろうとしただけでも即座にニーブラしてやるっ!)
全くこいつらは昨日何をしたのか、全然気にしてないのか!?
亜希子は沸き上がる怒りが爆発しないうちに、軽く会釈をすると、一言も口を利かずに、即座にその場を立ち去った。

| ホーム |

 BLOG TOP  » NEXT PAGE