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2019/07/14 (Sun) 22:10
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(74)

「く・・あ・・かは・・・」
パルスィートは苦悶の表情を浮かべ、声にならない声を上げた。
魔神は触手の先端を器用に使い、つねる、弾く、転がす等々ありとあらゆる手段で、大好物の“貝柱”を味わった。
「あ・・あ・・あんっ・・止めて、お願い・・」
ヒーラーであるパルスィートは、呪文による直接攻撃手段を持っておらず、殆ど無抵抗のまま、今や魔神のされるがままとなっていた。

「ま、魔神の奴、なんて破廉恥な・・」
あーああとマーリフはパルスィートのこの危機的な状況を、把握してはいたが、如何せん自分たちの目の前の戦いを凌ぎ切るのに精いっぱいで、とても助けに行けるような状態では無かった。
「勇者、蛸などの生き物は海底に棲む貝などを好んでよく食べると聞いています。魔神はパルの貝殻で覆われた部分を貝肉と勘違いして捕食しているのかもしれません」
「生贄の衣装が貝殻そのものなのもそう考えれば納得がいくな。しかし、女をいたぶる片手間に俺達2人の相手とは、随分と舐められた話だ!」
「ですが・・パルが触手を引き付けてくれているおかげで、我々が何とか持ちこたえられているのも事実です、悔しいですけど!クソ、このままだとパルは・・・」
マーリフは地団太を踏んだが、なす術も無く時だけが無情にも過ぎて行く。
そして何一つ打開策を見出せぬまま、魔神の破廉恥行為は増々エスカレートするのだった。

2019/07/07 (Sun) 23:51
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(73)

「い、嫌だ・・・来ないで・・来ないで!!」
パルスィートの顔は恐怖で引き攣っていた。魔神の2本の触手は彼女の腹部にまとわりつき、それは徐々に胸の方へと這い上りつつあった。触手の向かう先には、貝殻で覆われただけの露出した豊満な乳房があり、それは魔神にとっては明らかなご馳走に違いなかった。
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「ああっ、駄目・・」
魔神の触手はついにパルスィートのオッパイへと到達した。そしてその大きさを確かめるかのように、ゆっくりと乳房の外縁部をなぞると、その大きさに満足したのか、今度は貝殻の隙間から触手を侵入させた。そう、そこには魔神の大好物のコリコリした“貝柱“
があるのだから。

2019/06/30 (Sun) 22:02
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(72)

一進一退の攻防はしばらく続いた。
非常に情けない話だが、俺とマーリフの二人掛かりでも、魔神の触手4本を相手にするのが精いっぱいだった。それほどまでに魔神と俺達の間のレベル差は覆せないほどの隔たりがあり、もしも魔神が本気を出してパルの両腕を掴んでいる以外の残りの2本の触手を戦いに参加させたなら、まず間違いなく俺達は各個撃破され、全滅していただろう。

だが魔神はそうはしなかった、奴にとっては戦いなどは片手間で充分で、それよりももっと他にやるべきことがあったのだ。
そう、今捕らえている美味しそうな獲物のことで魔神の頭は一杯だったのである。

“魔神様は助平なのです”
生贄の儀式の最中に、村の巫女は俺達にそう語った。あの時俺達は、きっとそれはパルスィートを裸に剥くための方便なのだろう、とそう思っていた。
だが、今となってはそれが方便でも何でもない真実だったという事がハッキリと分かる。
頭上で今、捕らわれの身となっているパルスィートは、死闘の真っ只中にある俺達とはまた別の意味での窮地を迎えていた。

2019/06/23 (Sun) 16:22
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(71)

“かいしんのいちげき”
が魔神の触手を切り飛ばした、はずだった。

ガン!!

ヒットした!と思った瞬間、鈍い音がして猛烈な振動と痺れが俺の腕に跳ね返った。
なんと魔神はその辺に転がっている瓦礫や岩を拾い上げて、自らをガードしたのだった。
(こいつ、道具まで使えるのか!?)
よくよく考えれば、相手は村人と意思の疎通が可能なほど知能が高い、常軌を逸した魔生物なのだ、この程度の事は雑作も無いことなのだろう。
魔神は引き続き、8本の触手のうち4本を使って、瓦礫を槍や棍棒のように振り回しながら襲い掛かって来た。俺は再び劣勢に立たされることになる。無秩序にあらゆる方向から繰り出される連続攻撃に次第に対処し切れなくなる俺、

(やばい直撃が来る!)

俺は剣を引き、反射的に受け身の体制を取ろうとした、その時だった。
背後から小さな火の玉が発せられ魔神の触手に命中した!反射的に後退する触手たち。
「マーリフ!」
「勇者、サポートします!」
なんとか立ち直ってくれたマーリフが火炎呪文を放ったのだった。
だが命中はしたものの、魔神のダメージは軽微で、息をつく暇も無く敵は体制を立て直した。ここで俺+マーリフVS触手4本の図式が出来上がることとなる。

2019/06/16 (Sun) 22:13
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(70)

マーリフは戦意を完全に喪失していた。
魔神はその機会を見逃さず、触手を振りかざして彼に襲い掛かった。俺は反射的にダッシュするとマーリフを突き飛ばし、間一髪で触手の直撃から奴を救い出した。
「ゆ、勇者・・パルスィートが・・・」
「よく見ろ!パルはまだ戦闘不能にはなっちゃいない!」
俺は捕らえられている彼女を指差した。パルスィートは苦悶の表情に顔を歪めながらも、既に呪文の詠唱を完了していた。
「うぅ・・筋弛緩呪文!!」
敵の素早さと攻撃力を下げるこの呪文を彼女は魔神の触手から逃れるために使ったようだったが、残念ながら二重三重にも絡みついている触手は解けることは無く、脱出は叶いそうも無かった。
だが呪文の本来の用途、すなわち魔神の素早さを下げる効果は幾らかあったようで、辛うじてではあるが、俺は魔神の触手の動きを目で追うことが出来るようになっていた。
「よし、パルでかした!見えさえすれば所詮は軟体生物、剣で幾らでも対処は可能だ!」
俺は愛用のバスタードソードを構えると、魔神の触手に向かって切りかかった。
(脚を1本1本切り落としてやるっ!)

2019/06/09 (Sun) 16:46
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(69)

「きゃあああああああああああああああああああああッ!!」
突如としてあたりに響き渡る女の悲鳴が放心状態の俺達を現実に引き戻した。
すぐさま視線を前に向き直した俺達は、そこでわが目を疑う光景を見た。
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既にパルスィートが両腕を魔神の触手に絡め捕られ、なす術も無く空中で捕われの身となっていたのだった。
「嫌っ!放してっ!!」
マーリフは顔面蒼白となり、その場にへたり込んだ。
「嘘・・だろ・・?ほんの・・一瞬で4人のうち2人が戦闘不能・・」

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