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2017/06/18 (Sun) 10:40
ゆうしゃのぼうけん ~回復術者を新卒採用せよ~(15)

「・・マーリフ、俺なんか変な事言ってた?」
およそ5分後、
自分でも何を喋ったのか訳の分からないまま壇上を降りた俺は、いたたまれなくなってマーリフに恐る恐る聞いてみた。
「・・支離滅裂でした。でもまあいいです、そこまではいいです。なんか一生懸命な感じだけは伝わってきました。必死なんだなって。問題はその後です。なんで半魚怪人の頭を刎ねた話なんかしたんですか?学生たちメチャメチャ引いてました」
え?俺、モンスターの首を刎ねた話なんかしたっけ?
「もういいです。私が何とか学生ウケする話をして、この微妙な空気を払拭してみます!」
引き続き、教壇に上がったマーリフは非常に流暢且つ手慣れた調子で、適当に戦いのエピソードを織り交ぜつつも、王国首都アラベスクで最近行列の出来ている卵をふんだんに使ったパンケーキの店と、熱湯に突き落としたり突き落とされたりの独特な芸風でこれまた最近人気の3人組お笑い芸人の話をして、学生たちからウケを取っていた。
コイツは魔術師よりも塾講師の才能の方があるのではないだろうか?
戻って来たマーリフは別に表情一つ変える風でもなく、
「建設的且つ面白い話というのはこういう風にやるんですよ」と平然と言ってのけたので余計に腹が立った。
悔しかった俺は嫌味の一つでも言ってやろうかと思ったが、グッと堪えた。
この後、もう一つ大きな懸念事項を抱えており、マーリフと揉めるのは得策ではないと考えたからだ。

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