FC2ブログ

2018/02/18 (Sun) 17:58
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(6)

「あー様~~!!大発見です、早くこっちに来てくださ~~い!」

丁度その時、遠くで俺達を呼ぶ彼女の声が聞こえて来た。
見るとパルスィートは丘・・と呼ぶには少々高さのある、小山のような丘陵から大きく手を振っていた。
「おい大丈夫か~、今すぐそちらに行くから、ちょっと待ってろ~!」
俺達は息を切らしながら彼女のもとへ全力で駆け付けた。
ようやく登り切った俺達の姿を見たパルスイートは、早く早く、といった感じで手招きをした。
「見てください!あー様、あれ・・・」
「あ・・・」
パルスイートに言われるまま、彼女が指差す方向を俺達は、目に飛び込んで来た光景に思わず言葉を失った・・。
「・・島だったんですよ・・此処・・」

俺達の視界の先には、辺り一帯全てを取り囲むように広大な海が広がっていた。

「浜辺に着地したと思っていたが、まさか島だったとは・・」
「勇者、あそこに陸地が見えます。あれが恐らく本土でしょう。後でヴァララナマとダーハマを結ぶ、直線距離上に島が無いか地図で調べてみましょう」
俺もマーリフも正直、驚きを禁じ得なかった。
「あー様、あとパルが大発見と言ったのは、島の事だけじゃあ無いんです。ほら、あそこ!ちょっと分かり辛いですけど見えますか?」
俺はパルスィートが再び指差した方向を、目を凝らして注視した。
「あ!」
「ね。分かりました?」
生い茂った木々に隠れるようにして、なんとそこには集落が存在していた。
それも島の大きさから考えると、十分過ぎるほどの規模があり、立派に村と言っても差支えの無いものだった。
「やれやれ、どうやらこれで野宿だけはしなくて済みそうだな」
後ろからサムスンが声を掛けて来た。
今さら奴に言われるまでも無い事だった。
労せずして探すつもりだった村が見つかったのだ。
兎に角、こんな何が潜んでいるか分からないような薄気味悪い場所からは一刻も早く立ち去りたかった。
俺たちは早々に支度を整えると、足早に丘を下り、脇目も振らずに村を目指して歩き始めた。

<< ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(7) | ホーム | ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(5) >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP